場繋ぎ的更新。きっと明日にはたふぃー先生が斜め上どころか極座標のモノを出してくれるはずさ!
授業が終わる。部活に行く人、帰る人、ただ教室でだべる人。そんな人種を横目に俺は図書館へ行く。定位置となった部屋の奥の隙間風が吹く冷たい勉強机に陣取り、何を言いたいのか分からない詩集や、海外の古い小説で時間をつぶす。
周りには人は居ない。だからといって本に集中することも無く。ただそんな行動をしている自分の映像を遠巻きに見ているような、そんな感覚で、帰りのバスの時間を待つ。
別に人が嫌いなわけではないが、あまり混んでいるのも嫌だ。だからわざと人が来ない路線に乗るし、時間もずらす。そういうポイントを狙って、大体バスが来る5分くらい前を目処にバス亭に行く。
バス亭には今日も先客が居た。置物のようにじっと座っているその線の細い少女は、幽霊か何かと見間違うほどの透明感だ。かれこれ彼女と同じバス亭になってから3ヶ月ほど経つが、考えてみればバスに乗って座る以外の動作を見たことが無いような気がする。
とは言っても彼女も同じ学校の生徒で、なんでも冬子(とうこ)と言うらしい。名前からして冷たくて幸が薄そうな気がする。暗めの制服とのコントラストで余計白く見える肌と、黒より灰色といった感じの色のショートカットのその無機質さが、彼女を余計この世ならざるモノのような雰囲気を演出していた。
バス亭にベンチは1つだけ。彼女は右端に座り、間を空けて俺は左端に座るのがいつもだった。
会話はもちろん無い。それどころか彼女は俺に意識を向けることさえきっとしていないだろう。でもそれでいい。不要な人間関係から逃げ出したくて来た先でそんなことをしたくないし、彼女もきっとそういう風に思うタイプの人間だろう。
だから俺と彼女はただベンチに座り、バスが来る5分間を過ごす。
――バスが来る。俺は乗る。彼女は乗ったり乗らなかったりだ。今日は乗らないらしい。気づかれないように、彼女のことを見る。
もしかしたら。俺が知らないだけで、彼氏と待ち合わせしているのかもしれない。それとも単に気が乗らないだけかもしれない。
俺は彼女のことを何も知らないし、これからも知ることはないだろう。
バスは走り、彼女は遠い景色の中に溶けていく。
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最近自分が書くのが面白くないので、サウンドノベルもここにきて内容変更しようとしてます。
まぁそれにしたってアイディアが湧かないのだ。
というわけで上の話も捻り出てきた残骸。あぁん俺に輝く光を!
活動的な人たちが眩しくてしょうがないぜ!頑張れ、わたしっ!
>>業務連絡
wordpressの方に移行します。Drbに資料作って投げときますんで読んどいてください。
305開発部ログ
/ 305開発部ログ3 Comments
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話がこれから広がっていきそうなワクワク感を感じますね。
これ単体で切なさというか、刹那さを感じるというのでは無い気がします(ドヤァ
ボーイミーツガールとしては良いデキだと思いますけど。
>>毛糸
あぁ…じゃあやっぱり今の俺はダメダメっすなぁ。
これ単体で終わるような、切ない系で考えてたからそれを全く表現できてないってことっすなぁ。
うわぁ頑張ろう 終わらせよう
ああ…好きですよこういうの…!
俺はそれこそトランヴェール的なショートショートの
つもりで読んでたので、これで終わってる感ありますw
素朴な情景がたまらんですね…!挿絵描きたくなります…!