我、夜戦に突入す!

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ここに来て連発の毛糸です。
突然ですが週代わり企画のマンネリ化防止を!ということで今週から
「家族」
をテーマにして週代わり企画をやろうという話になりました。
期間は全員一回ずつで一周、七週間です。
一周終わった後も別のテーマを決めて継続するかは未定ですが、とりあえずメンバーがこのテーマでどのような記事を作るかを楽しみに見ていただけると幸いです。
では一発目、いかせていただきます!

※以下18禁閲覧注意※
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れげーぶ! 第10話「ファラオショット最強説」

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那子「思うにさー」

那子「『ロックマン』の話をした時に『ロックマンX』の話をするヤツが多すぎる」

小波「あ!それ分かる! ボクむしろXやったことないから話が噛み合わないんだー」

那子「そうそう。『ロックマン』って言って『お、コイツ分かってるじゃん?』と期待させておいてシグマとか聞こえてくると はぁぁ? って思うね」

小波「それなら最初から『ロックマンX』って言って欲しいよね☆」

那子&小波「ねー」

ガラガラッ

澄「ごめんごめん、ちょっと遅れた……って何やってるの?」

那子「え、何って」

小波「『ロックマン3』だけど?」

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れげーぶ! 第9話「灰色のカセット」 

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――夏休み中・登校日

那子「あっつー…」

澄「あっつぅ…」

小波「……」

那子「どうして学校にはエアコンないんだー」

澄「まぁある学校のほうが珍しいですけど……でもせめて扇風機くらいは……ねぇ?」

那子「そうだなー扇風機なぁー。……さっきまであったんだけどなぁー」

小波「……」

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紗季のほのぼの事務所ライフ ~キャラ創りコラム:状況描写、文章表現とキャラクターの書き分け方法~

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茜色の空が広がり、日中の肌を刺すような暑さはいくらか弱まって、商店街の建物の間には僅かに風も吹き抜けている。
いつもより少し早めに仕事を切り上げて、鑑と紗季は二人で探偵事務所の入っている雑居ビルの裏路地を歩いて行く。

「うーん……実に疲れる人だった! 仕事が増えるのは有り難いが、今後もあんな依頼ばっかりだと参ってしまうなぁ」

「確かに、探偵さんが好まなそうな地味な依頼ですけど、そういうことの積み重ねが大事だと思いますよ?」

「分かってはいるつもりなんだが、何というか、こう、やはり僕のイメージと合わないというか……」

「ふふふ……探偵さんの理想のイメージばっかりの依頼だったら、きっと大変な事になってますよ?」

今日受けた依頼のことを話しながら、建物の間を右へ左へ進んで行く。
少し開けた通りに出た二人は、赤いレンガ造りの二階建ての建物のところで歩みを止め、二人並んでその建物を見上げる。
一階と二階に数カ所ある窓には小さなベランダがついていて、プランターに植えられた様々な草花が顔を覗かせている。
余計な枝葉が無く、枯れているものも無い事から、世話が良く行き届いてるのが分かる。
入口の脇には建物の雰囲気に合わせるように、木製のベンチやゆりかごブランコが置いてある。
屋根のてっぺんでは風見鶏が夕暮れの風を受けて、のんびりした速さでくるくる回っていた。

「いつ見てもお洒落なお店ですよね。ここの商店街ってウチの事務所があるビルみたいな建物が多いから、
こういう雰囲気のお店ってかなり貴重だと思いませんか?」

「うん。僕的にはちょっとミステリアスな雰囲気がするのが何ともたまらんね」

二人の目の前にあるこの建物は、彼らの探偵事務所から5分ほどのところにあるアンティーク雑貨を扱うお店、『光風堂』だ。
去年の秋、商店街でハロウィン・パーティーのイベントが催された時に鑑達は臨時スタッフとしてこのお店の手伝いをした。その時の作業やイベント当日のあれこれを通してお店の人達とも親しくなり、今日のようにたまに二人で尋ねることも増えた。

二人が少しの間、お店の建物をぼーっと見上げていると、入口の木目調の扉がゆっくりと開き、中から荷物を抱えた女性が現れた。

「いらっしゃいませー……あらあら、可愛い常連さんのご来店ね~」

「あっ、佳織さん、こんばんはー」

「こんばんは、ご無沙汰してます」

二人一緒にぺこりと一礼、挨拶をする。この女性は『光風堂』の店主、仲村隆一の妻の佳織だ。
仲村夫妻とは去年の秋のイベントだけでなく、冬に鑑達がある依頼者からのお礼で招待された別荘や、春のお花見の場面でも一緒になっていて、すっかり顔なじみになっている。

「佳織さん、この前来た時にわたしが気になってたチョーカー、まだ残ってます?」

「大丈夫よ~。アレとセットのデザインになったリボンもあるんだけど、ちょっと見てみる?
紗季ちゃんなら綺麗なロングヘアだからきっと似合うんじゃないかと思って」

「ホントですか! スゴく見たいです! 是非っ!」

「僕はその間に事務所のインテリアに良さそうな物を探してみようかな。オシャレな雰囲気は探偵のステータスにも関わるしね」

「それじゃあ二人とも中へどうぞ。主人も鑑さんと久しぶりにお話したがっていましたし、良ければ買い物の後にお茶でも召し上がっていって下さいな」

佳織が二人を店内に招き入れる。

「それでは、お言葉に甘えて――」

 

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手のひらの宇宙

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付き合ってもう30年になるだろうか、そんな友人と飲んでいた時のことである。

「俺さ、ずっと隠してたことがあるんだ」
「なにを?」
「いやさ、じいさんとかオヤジからは絶対見せるな、って言われてるんだけどお前にならいいかなぁって」
「え、なになに?」

しきりにニヤニヤしていた友人はよしっ、と声を出して呼吸を整えると真剣な顔で手を合わせこすり始めた。一体これから何が起こるのだろうか。ワクワクしながら見守っていると、偉い人が拍手をする時のような、合掌の形から手を横に組み直して俺を見た。

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れげーぶ! 第8話「おたんじょうび」

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小波「今日は何の日でしょうかー!」

澄「えーと……なにかありましたっけ?」

那子「『伝説の騎士エルロンド』の発売日」

澄「へぇ、そうなんですか?」

小波「いやいやいやボク残念ながらそんなソフト知らないからね!?」

那子「えー1988年7月15日にジャレコから発売された隠れた名作なのにー」

小波「そうなんだ? じゃなくて! 絶対なこちーボクが聞きたいこと知ってて言ってるでしょ!? ねぇ!?」

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青春の原風景

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「お前って好きな景色とかある?」

「んーそうだな、見渡す限り田んぼで、山に囲まれてて、空は青くてっていういかにも夏!って感じのとか好きだな。ああいう写真見るとこう、ワクワクするっていうか忘れかけてた何かが戻ってくるっていうか、あーでも同時に切なくなる感じもする。で? それが何かあんの?」

「いやふとさ、こっからの景色を見てて思ったんだよ。みんなそれぞれ見ると胸を掴まれるような、どうしても忘れられない風景ってあるのかなーと」

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紗季のほのぼの事務所ライフ ~キャラ創りコラム:モデルを設定したキャラづくりとバリエーションのあれこれ~

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都市部から少し離れたところに位置する商店街。そこから歩いて15分ほどの場所に地域の人々が利用する市民公園がある。
園内に立ち並ぶ木々も鮮やかな緑へとすっかり衣替えを終えて、これからやって来る夏の季節への準備を済ませている。
公園を利用する人達のために綺麗に整備された歩道を行き交う人々も、公園の草花に合わせるように夏の装いへと変わっていた。

「……この街に拠点を構えて結構経つけど、ここは変わらないな」

探偵事務所がある商店街はこの地域では特に人の集まる地域なので、人や物の出入りも激しく、ひとたび外に出ると慌ただしい空気が毎日のように漂っている。

『人の集まるところに事件あり。それを鮮やかに解決する事が探偵の本分』――そんな言葉と期待を胸に手頃な物件を探して意気込んでいた頃が何だか懐かしい。
新たな環境での滑り出しは決して順調とは言えなかった。依頼の全然入らない月もあったし、地味で大変な割に
報酬の少ない依頼を受けた事も何度かあった。
そんな中で色々な“ちょっと変わった事件”を通して少しづつ知名度も上がったが、正直言って現在も安定しているとは言えないだろう。
ただ、それでも今も事件に対する姿勢はあの頃と変わってはいない。
これからも大変な事が数多く待ち受けているだろうけど、この気持ちが無くならない限り、きっと乗り越えられるはず。
歩道の脇に置かれた木製のベンチに腰掛けて、鑑は道行く人を眺めながらぼんやりとそんな事を考えていた。

公園のベンチに腰を下ろしてのんびりしてから15分ほど、シャツのポケットに入れていた携帯が震える。

「紗季ちゃんからか。そろそろ事務所に行かないとな…………おや?」

『にゃお~』

気づくと足元に子猫が1匹、擦り寄ってきていた。
しゃがんで頭を撫でてみると、子猫は喉を鳴らしながら気持ち良さそうに目を細めた。

「君も休憩タイムだったのかな? 悪いが僕はこれから仕事でね。お先に失礼させてもらうよ。
君の家族にもよろしく言っておいてくれ」

冗談混じりでそんな風に言ってポンポンと子猫の頭を軽く叩くと、鑑は立ち上がってその場を後にする。

しかし、歩き始めてすぐに気配を感じて立ち止まり、振り返る。
少し後ろの方からさっきの子猫がぎこちない足取りでこちらに向かって来ている。

「…………」

前に向き直り、再びゆっくりと歩を進める。
5メートルほど進んでから再び立ち止まり、複雑な表情を浮かべながら振り返る。
やっぱりか……、という表情の彼の視線は自然と自らの足元へと向いていた。

「参ったな…………もしかして君、帰るところが無いのか?」

『にゃ?』

小首を傾げて子猫が鑑を大きな瞳で見つめる。

「どうやら当たり、か。うーん、どうしたもんか……」

 

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