「だから安倍政権における今の判断は間違ってないんだ」
やかましいファミレスの環境音にも負けないくらいの大きさで、隣のテーブルから声が聞こえてくる。ちらりと横目で見ると、座っているのはデブなオタクっぽい男と、その隣に人の良さそうな男の子、そしてデブの向かいにはこれまた大人しそうな女の子が居た。
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Posts Categorized / 小説
ペットとは
「キャンキャン!!」
ワンとも聞こえないほどの高音でかわいらしく鳴く。
それが俺様、チワワ犬のジョニーだ!!!
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カミサマ☆彼女 Continue?2.5話
ここでギリシャ神話におけるゼウスについておさらいしよう。
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カミサマ☆彼女 Continue?2話
口元に笑みを浮かべ、俺を見つめる黒髪ロングの美少女。
「まさか、君は。御琴?」
「…そうじゃ。久しぶりじゃな!」
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カミサマ☆彼女 Continue?
桜舞う季節。
ここ、神舞市に、今年も春がやってきた。
花は咲き乱れ、動物たちの生への歓喜の声に溢れるこの季節。
それは人間も例外なく、新生活が始まり、どこか浮足立った人々の沸き立つ声が街のあちらこちらで響き渡る。
そんな中、スマホを片手に妙に血走った目をした少年が1人。
「あたれ!あたれえええええええええええええ!!!」
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長月の快然たる鎮守府生活 05 ~昼の部~
――とある鎮守府、艦隊司令官室
提督「…………」
毎週水曜日に行われる鎮守府施設一斉点検。この時間は既に建造中や入渠中の艦娘、遠征中の艦娘を除き全ての艦娘の作戦行動が停止される。
もちろん秘書艦もその例外ではなく、いつもであれば司令官室で雑務についている長月の姿も今は見えない。この時間は艦娘にとってはある種の『休暇』とも言える自由時間となっており、各々が思い思いに過ごすのであった。
提督「よし」
提督にとってもこの時間は自由に使える時間となっており、普段は時間ギリギリまで自室で休憩したり作戦を練っていることが多い。
しかし今日は違った。意を決したように立ち上がった提督は服装表情共に、普段どこからともなくあふれ出すダラっとした雰囲気を感じさせない。
――「ヒトナナマルマル 一斉点検終了の時間です」
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長月の快然たる鎮守府生活 04.5
――とある鎮守府、艦隊司令官室
提督「お疲れ様、長月」
長月「ふーっ…… 久々に疲れたよ。またすぐ出撃か?」
今まさに帰投したばかりといった様相の長月が部屋に入ってくると、提督は深海棲艦の勢力図がびっしりと書き込まれたボードから視線を外す。一直線にこたつへと向かった長月にお茶を入れるためだ。
長月「あ、私が入れるよ、司令官」
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(社)人類ホロボース団 活動日報No.01
00を修正・後半を加筆した正規版第一話です。
試験的に読み切りを何度も掲載して連載第一話だけ完成度が高いマンガとかあるよね。
『(社)人類ホロボース団 活動日報No.01』
――首都圏に星の数ほどある繁華街の内の一つ
そのとある繁華街の中でも人通りの多い二つの通りが交差する地点がここだ。
中途半端な背の高さの建物、やけに細長く自己主張の激しいたくさんの看板。それらが構成する不思議な圧迫感のある空間を抜け、交差点に出たところだ。チラチラと見えていた空が大きくひらけ、地上を所狭しと行き交う無数の目線もここでは心なしか圧迫感を感じさせない。
そんな景色の中で、もっとも誰かの目に留まることが少ないのがこの雑居ビルだった。一階と二階にはナントカ商事とか、聞いた事のある大きなグループの子会社の事務所なんかが入っている。三階はずっとテナント募集のままだ。
こんな立地条件のいい場所でこの状況は良く考えれば少しおかしい。しかし人間というのは往々にして、たとえ道端に落ちている石ころが未知の鉱物でできた隕石の欠片だったとしても、それに気づけないものなのだった。この雑居ビルも、行き交う人々にとっては道端に落ちている石ころかそれ以下の存在でしかない。私にとっても少し前まではそうだったのだから、良く分かる。
その雑居ビルの地下一階。下へ向かう階段の入り口にはA型の置き看板が置かれ、こう書かれている。
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長月の快然たる鎮守府生活 番外編『資源運用講座3』
☆『資源運用講座その三 備蓄編』
提督「新遠征はんぱねぇ!!」
長月「っ!? 突然どうした!」
いつものように司令官室で資料とにらめっこしていた提督と長月。
コタツの上に飛び乗ってそう叫んだ提督のまわりを未処理の書類がひらひらと舞いながら落ちていく。
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(社)人類ホロボース団 活動日報No.00
――首都圏に星の数ほどある繁華街の内の一つ。
ここはそのとある繁華街の中でも人通りの多い二つの通りが交差する地点。無数の目線が行き交い、その全てがすれ違う。
そんな景色の中で、もっとも誰かの目に留まることが少ないのがこの雑居ビルだった。一階と二階にはナントカ商事とか、聞いた事のある大きなグループの子会社の事務所なんかが入っている。三階はずっとテナント募集のままだ。
こんな立地条件のいい場所でこの状況は良く考えれば少しおかしい。しかし人間というのは往々にして、たとえ道端に落ちている石ころが未知の鉱物でできた隕石の欠片だったとしても、それに気づけないものなのだった。この雑居ビルも、行き交う人々にとっては道端に落ちている石ころかそれ以下の存在でしかない。俺にとっても少し前まではそうだったのだから、良く分かる。
その雑居ビルの地下一階。下へ向かう階段の入り口にはA型の置き看板が置かれ、こう書かれている。
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