☆『資源運用講座その二 使用編』
提督「よし、じゃあ次は使用編だ」
長月「了解した。確か『使いたい資源を溜める』ためにも知っておくべきだという話だったな」
提督「そう、多い資源から使用用途を逆算する方法が王道だけど、今自分が何を目的としているかの優先順位も大事だ。早く潜水艦がほしいのにボーキサイトばかり溜めてもバランスが大きく崩れるだけだからね」
長月「……一つ考えていたのだが、バランスももちろん大事だ。しかしそれを整えるために要らぬ建造や開発をしていたのでは本末転倒にならないか?」
提督「もちろんそうだな。そこで大事になってくるのは『備蓄編』だ。超ベテラン提督以外はこれから説明する建造や開発がまだ『要らぬ』状況になっていないから大丈夫として、目的をだんだんと達成して一部の建造や開発が『要らぬ』状況になり始めた場合は備蓄の方を工夫してバランスをとるしかない」
長月「つまり今回の『使用編』はいつか使えなくなると思っていいのか…?」
提督「まぁ極端に言うとそうだ。建造や開発がもう十分、となればあとは出撃しかやることがなくなる。そうすると出撃に必要な弾薬>燃料>ボーキサイトを溜めて資源のバランスを保ちつつ備蓄量を増やしていくしかないな」
長月「なるほど。ではそれを踏まえたうえで考えるということだな。話を止めて悪かった、『使用編』を頼む」
提督「了解。今回は種類が多いからチャート式で一気にいくぞ」
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00. 余っている資源1 ・ 余っている資源2
= できる事(もう一つ足りない資源、注意点)
※一つの資源だけ余っている場合はチャートを見て他にも資源を溜める
※ボキはボーキサイトの略
※出撃1は空母少なめ、出撃2は空母メインでの出撃
※「足りない」は余っている資源1・2と同程度に必要だということ
※「大幅に足りない」は余っている資源1・2より多く必要だということ
01. 燃料 ・ 弾薬
=出撃1(弾薬の方が減りが早い)
=出撃2(弾薬の方が減りが早い、ボキも減る)
=大型建造「大和」(鋼材が大幅に足りない)
=大型建造「最小値」(鋼材が大幅に足りない)
02. 燃料 ・ 鋼材
=建造「レア巡洋艦」(燃料の方が減りが早い)
=建造「戦艦」(鋼材の方が減りが早い)
=建造「空母」(ボキが足りない、鋼材の方が僅かに減りが早い)
=大型建造「大和」(弾薬が足りない、鋼材の方が大幅に減りが早い)
=大型建造「最小値」(弾薬が足りない、鋼材の方が減りが早い)
=大型建造「大鳳」(ボキが大幅に足りない、鋼材の方が減りが早い)
03. 燃料 ・ ボキ
=出撃2(弾薬が足りない)
=建造「空母」(鋼材が大幅に足りない)
=大型建造「大鳳」(鋼材が足りない、ボキの方が減りが早い)
04. 弾薬 ・ 鋼材
=開発「主砲」
=大型建造「大和」(燃料が足りない、鋼材の方が減りが早い)
05. 弾薬 ・ ボキ
=出撃2(弾薬の方が減りが早い、燃料も少し減る)
=開発「艦載機」(ボキの方が大幅に減りが早い)
=開発「爆雷・ソナー複合」
06. 鋼材 ・ ボキ
=建造「空母」(燃料が足りない、鋼材の方が僅かに減りが早い)
=開発「タービン」
=開発「電探」
=大型建造「大鳳」(燃料が足りない、ボキの方が僅かに減りが早い)
EX. ボキ
=開発「ソナー」
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提督「次は使用用途の説明と逆引きもまとめておくぞ」
長月「あ、ちょ……ちょっと待……」
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X. する事
「一番使う資源>二番目>三番目>四番目」
※レシピは参考値
※出撃時にかかる鋼材、ボーキサイトは損害具合によって変動する
A. 出撃1
「弾薬>燃料>鋼材>ボキ」
B. 出撃2
「弾薬>燃料≧ボキ>鋼材」
C. 建造「レア巡洋艦」(250、30、200、30)
「燃料>鋼材>弾薬=ボキ」
※島風、雪風、潜水艦など
D. 建造「戦艦」(400、30、600、30)
「鋼材>燃料>弾薬=ボキ」
※大和、武蔵以外の戦艦
E. 建造「空母」(350、30、400、350)
「鋼材≧燃料=ボキ>弾薬」
※大鳳以外の空母
F. 開発「艦載機」(20、60、10、110)
「ボキ>弾薬>燃料≧鋼材」
※全ての艦載機。ボキ100で彩雲以外
G. 開発「主砲」(10、251、250、30)
「弾薬=鋼材>ボキ≧燃料」
※46cm三連装砲、15.5cm三連装副砲、九一式徹甲弾、三式弾
H. 開発「タービン」(100、100、250、250)
「鋼材=ボキ>燃料=弾薬」
※改良型艦本式タービン、強化型艦本式缶
I. 開発「電探」(10、11、251、250)
「鋼材=ボキ>弾薬=燃料」
※全ての電探
J. 開発「爆雷・ソナー複合」(10、30、10、31)
「ボキ=弾薬>燃料=鋼材」
※全ての爆雷、ソナー
K. 開発「ソナー」(10、10、10、20)
「ボキ>燃料=弾薬=鋼材」
※三式水中探信儀
L. 大型建造「大和」(4000、4010、6000、2000)
「鋼材>弾薬=燃料>ボキ」
※弾薬は6000でも
M. 大型建造「大鳳」(4000、2000、5000、5200)
「ボキ≧鋼材>燃料>弾薬」
※あきつ丸狙いは燃料を3600に?
N. 大型建造「最小値」(1500、1500、2000、1000)
「鋼材>燃料=弾薬>ボキ」
※まるゆ、レア重巡洋艦、大和・武蔵以外の戦艦、大鳳以外の空母
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長月「司令官、覚えられんっ」
提督「あとで印刷してプリント配るから覚えなくていいよー。っていうか俺もメモがないと覚えてられない」
長月「えーっと……とりあえず理解はしたが、組み合わせるのは大変だな……」
提督「そうだなぁ……まだ『備蓄編』をやらないと組むのは無理かな。今はまず『どれをやりたいか』『どれがもう必要ないか』だけ考えればいい。例えば主砲の開発と大和の建造が済んでいるなら、『弾薬と鋼材が余っても簡単に減らすことができない』ってことになる」
長月「確かにな。ウチの場合はあと出撃と電探の開発、大型建造最小値が残ってるから……」
提督「鋼材は多めにほしいところだな。それに合わせてボーキサイトも溜めて、燃料と弾薬のバランスは多少弾薬多目がいいかな。鋼材とボーキサイトのバランスが崩れない限りは鋼材・ボーキサイトが燃料・弾薬より多い分を電探に回せる」
長月「……難しいな」
提督「まぁ大体どんな感じで考えればいいか、ってことだけ理解してくれればありがたい。じゃあ目的がまとまったところで今の資源バランスも考えて……このスケジュールで遠征組んでくれ」
提督はメモに遠征の予定表を書いて長月に手渡した。
長月「了解した。……鋼材を入手する遠征はいいのか? この組み方だと鋼材があまり増えないような気がするが……」
提督「そこはまた違う溜め方があるから大丈夫。そこらへんも次の『備蓄編』で教えよう」
長月「そうなのか。では今日はここで一度中断だな、お昼にしよう」
長月がコタツから立ち上がり、長く折りたたんでいた身体を伸ばしながら提督にそう告げた。
提督もそれを聞いて勢いよく立ち上がった。
提督「おっ! お昼は何かな~? 長月の手作り?」
長月「今までずっとここにいたのに昼食が出来てるわけないだろう? ……まぁ少し遅くなってもいいというなら作ってもいいが……今日の礼もあるし……」
提督「いいよ待つ待つ! 何時間でも待てる!」
長月「そ、そうか。では作るとするかな。何かリクエストはあるか?」
提督「裸エプロンで!!!!」
長月「ふんっ!」
提督の言葉が耳に届いたかという瞬間には長月は既に提督の視界から消えていた。回転と同時に姿勢を低くし、更に軸足で地面を蹴ることで前進、提督の視野の下の死角に一瞬で入り込み、カチ上げるような後ろ回し蹴りが提督の腹部をとらえていた。
提督「ぐぼらっ」
そのまま後ろに吹っ飛んだ提督はちょうどコタツの上を転がるように一回転して壁に叩きつけられて止まった。
提督「じゃ……じゃあ麻婆豆腐で……」
長月「いいだろう。ほら、行くぞ司令官」
提督「う、よいしょ…っと。俺、そのうち死ぬんじゃないかな…?」
長月「そう思うならまず蹴られる原因をなくせばいいだろう」
提督「どっち道死ぬんじゃないか!!」
長月「はぁ……。分かった分かった。死ぬまでやってればいい」
長月が呆れたように笑い、つられるように提督も笑顔で答えた。
提督「もちろん死ぬまでこうするつもりだ! 俺が死ぬまで絶対に続けるからな」
長月「……好きにしろ」
二人が出て行った後、司令官室に散らばった資料は窓から入る春の風にあおられ、静かにゆれ続けていた。
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